陸上競技 男子短距離〜観戦記〜

主に男子短距離の観戦記&雑感などを勝手に書いているブログです

ロンドン世界陸上 男子400m決勝

M400m F

1.ファンニーケルク 43.98

2.ガーディナー 44.41

3.ハロウン 44.48

4.テベ 44.66

5.アレン 44.88

6.ゲイ 45.04

7.カーリー 45.23

8.マクワラ DNS

 

ファンニーケルクが2連覇。

気温が低かったことと、200mの予算を挟んでいることも影響してか記録は狙わず勝利を優先したレースだったようだ。

しかし世界大会でファンニーケルクの今回のようなレース展開もあまり見れないだろうから個人的には満足した。

 

いつも通りどこを取っても無駄がなく効率的な走りを構築しながらも、今季は100mで9.94を出すほどの更なるスピードを手にしているだけにこの選手を崩すのは難しいだろう。

 

前半からとばしても抑えても周りの状況に応じて勝負できるポジションに位置しつつ最終的にはトップでゴールできる流れを自在に構築できるのに、そこに加えて突出した走力でギアチェンジも可能なわけだから。

 

ボルト、ルイス、ジョンソンのような見た目の迫力はないが、逆に言うとそれで誰も勝てない領域に淡々と君臨していることがおそろしい。

 

これまでに類を見ないハイテクスプリンターではないだろうか。

ぜひ200mとの二冠を達成してもらいたい。

 

準決勝で素晴らしい走りを見せたガーディナーは銀メダル。

決勝もいい走りだったが、外側にいるファンニーケルクの圧力を前方から感じたのか、準決勝ほど伸びやかな走りができなかった。

 

ファンニーケルクの圧力を感じた、という意味では大なり小なり全員が自身のレースを乱されたかもしれない。

 

特にカーリーとテベはレーンの影響もあって必要以上に終盤までに消耗してしまったのではないか。

 

そんな中、後方待機して最後は大きな走りで前を行く選手を次々と抜き去り、見事に銅メダルを獲得したハロウンはファンニーケルクに次いで自分のレースができたのではないかと思う。

 

そして、残念なのはマクワラの棄権。

食中毒?しかも世界陸上公式ホテルの食事で?

なかなか大舞台で力を出せず、能力と結果にここまで差がでる選手も珍しいなと思っていたが、今年は間違いなく大丈夫だと安心した矢先にまさかの形で戦線離脱。

大きなお世話だろうけども、メダルを取らせてあげたかったな。

あるいは意気揚々と走った上で大敗するならマクワラらしいな、で済むが今回は気の毒でならないな。

 

 

〜了〜