Rioオリンピック 5
男子200m準決勝
1組-0.4m
メリット 19.94 Q
ルメートル 20.01 Q
タルボット 20.25
アシュミード 20.31
ソリロ 20.33
ブレネス 20.33
ブラウン 20.37
エレラ 20.48
メリットはこのラウンドでも楽勝。
予選同様直線のほとんどでスクリーンを見る余裕があった。
スタートはややコンパクトに脚を置いて出力を一気に上げているのだろうか。
ロングの選手ながらスピードにのるのが早く、そしてその維持力が凄い。
決勝で100mのトップ選手達とどんな争いを見せるのか非常に興味深い。
ルメートルは久々に持ち味を発揮した。
全盛期のスピードはなく前半はやや遅れたが、8レーンだったことも良かったのかそれほど放されることはなかった。
そして直線ではフィジカルの強さを生かしたしなやかな動きを見せた。
まだ上半身との連動がうまくとれていないようにも見えるので、決勝でも自分の走りに集中できればさらに記録を伸ばすかもしれない。
タルボットは予選より見事なコーナーワークを見せ大健闘したが届かず。
しかしこのメンバーで一つ抜け出た上で3着に入れたことは自信になるのでは。
アシュミードはコーナーから攻めたがいいリズムを作れなかった印象。
100mを経て、200mの予選までで力尽きてしまったのかもしれない。
2組-0.3m
ボルト 19.78 Q
ディグラス 19.80 Q
ジェミリ 20.08 q
グリエフ 20.09 q
ヤクーブ 20.43
ウェブ 20.43
オドゥドゥル 20.59
スカイヤーズ 20.60
ボルトはスタートから力を入れていた。MAXではないが全力を想定した走りというのか。
前半で抜け出せれば後は100mのラウンド通過と同様に身体をゴールまで運ぶだけ。
ディグラスが迫ってきたので接地局面ではしっかりと身体を乗せていったが、リラックスしながらそれが出来るのが強みか。
決勝でギアをあげれば19.5を切るかもしれないが、無難に19.6台位で走るパターンもありそうだ。
最後の五輪になるだけに久しぶり(?)にこの種目を全力で走るところを見てみたいが。
自己ベストをマークしたディグラスも自信にあふれた素晴らしい走り。
100mの安定した動きやリズムを200mにも持込めるんだから強いわけだ。
この選手を走力だけで圧倒できない場合や競った時に崩すのは相当難しいだろうな。
ジェミリとグリエフはプラスで通過。
グリエフが追い抜きそうだなと思ったがジェミリがわずかに先着。
残り50mはグリエフの方が伸びがある走りにみえるが動きが大きい分だけ体が僅かにブレた、あるいは浮いてしまったのに対してジェミリはしっかり地面を捉えていた、そんな印象を受ける。
どちらにしても2人ともレベルの高い勝ちあがり方。
3組-0.2m
エドワード 20.07 Q
マルティナ 20.10 Q
ガトリン 20.13
オルテラーノ20.16
ミッチェル-ブレイク 20.25
ブレイク 20.37
ツァコナス 20.63
ガルバン 20.88
エドワードのコーナリングは最も美しい曲線を描いたのではないかと思う位になめらかだった。
今季DL等で安定して上位で走れていることも自信になっていたのではないだろうか。
前半で上位グループを射程圏に捉えられていれば決勝でメダルもあるかもしれない。
そして、なんとマルティナが決勝進出。
正直全く予想できなかった。
優しい目で見守り過ぎたな。
コーナーは持ち前のやや強引なテンポアップでうまく走り抜け、直線に出てきた段階でまずまずの位置につけた。
最後はピッチが落ちた様にも見えるが推進力は劣らずスルスルと2位まで上がってきた。
うまく自分のペース、リズムにハマったのだと思うがまぐれではないだろう。
ラスト20〜30mでは接地時に必要なタイミングにだけ力が入り、無駄な間がなかったと思われる。
一見強引な走りに見えるが速度と動きの帳尻が合った時に素晴らしいバランスを生み出すとでもいうのか。
そしてそれを最高の舞台で発揮するベテランらしい調整力があった。
ちなみに8レーンの選手全員が決勝に進んだのはかなり稀なケースではないだろうか。
ガトリンは予選落ち。
やはり動きが硬く、余裕がなかった。
最後もう少ししっかり走っていれば通過していたかかもしれないが、決勝で戦うのは難しかっただろうな。
たぶん今大会で相当消耗しているのではないかと思われる。
ブレイクも落選。
こちらは200mを走る準備が出来ていなかった。
出力自体は100mの結果からも分かるように十分戦えるところまで復帰できているが、それを200mの流れに組み込むことが出来ていなかったのではないか。
落選したがオルテラーノは健闘した。
今後期待できそうな選手だ。
〜続く〜