インターハイ 100m
「サニブラウン選手が負けた」
というメディアの捉え方もあるかと思いますが、大嶋選手が勝つと予想していた人も結構多いのでは?
今季ほとんどサニブラウン選手が勝っているとはいえ日本選手権という大舞台の予選では大嶋選手が先着していますし、同大会準決勝でも敗れたものの100分の1秒差と接戦を演じていましたから両者の実力に大差はなかったでしょう。
加えて大嶋選手は前回覇者ということで、インターハイにおいては1日の長があります。
にしても大嶋選手の走りは見事。
終盤失速するのではないかと思いましたが、そのまま突っ走りました。
スタートの一歩目から気迫が伝わる鋭さを感じましたが、動きの正確性を失わないようにレースパターンを何度も想定してベストの動きを構築するためのリズムを身体に叩き込んだのか。
サニブラウン選手は遠征の疲れもあったかもしれませんが、準決勝の走りと比べても少し固かったでしょうか。
序盤から中盤への繋ぎに世界ユースの時のような滑らかさがなく、焦りからか上体だけが追いつこうと力んでしまいスムーズに脚が前へ出なかったように見受けられます。
多分、体が起き上がった時には感覚的に「追いつけないのではないか?」と感じたのではないでしょうか。
大嶋選手が逃げ切ったレース、というよりかはサニブラウン選手の追い上げを大嶋選手が押さえ込んだ、という見方もできそうです。
いずれにせよ2人とも高校生のレベルを超える素晴らしい走りでした。
〜了〜