陸上競技 男子短距離〜観戦記〜

主に男子短距離の観戦記&雑感などを勝手に書いているブログです

ダイヤモンドリーグ ブリュッセル

100m-0.3m

コールマン9.79

イカー9.93

ブレイク9.94

プレスコッド9.99

シンビン10.03

ロジャース10.16

ウジャー10.17

ヤング10.26

 

イカーが遅れたな、と気を取られていると、コールマンが飛び出し、あれよあれよと後続を突き放して圧勝。

今季最高、自己新、初の7台での勝利となった。

 

黒人選手は骨盤が前傾しスプリントに向いていると言われるが、コールマンはそのなかでもその長所がより秀でているように見える。

よくあれだけ突っ込むような上体で重心を移動させながらもしっかりと地面を捉えるこもができるものだなと。

 

競った時等の課題はあるだろうけども、今回も完璧なレースとは言えないだろうから、記録はまだ短縮してきそうだ。

 

また今季は怪我もあって勝ったり負けたりを繰り返しながら、1番重要なところでの勝負強さを証明したといえる。

 

イカーはリアクションタイムが0.2秒以上?もかかったようで、これはやってしまったなとおもったが、それでもよく2着を確保した。

焦っただろうけども、そこまで力んだ走りにも見えず、またタイムも悪くないので私は逆にすごいなと思った。

まあ負ければ意味ないが。

走り自体は安定しているが、ここ1番での勝負強さが課題か。

 

ブレイクは納得のいく走りではないだろうけども、最低限の結果は残せた。

改めて地力があることを証明はしたが、ここ以上に復調できるかどうか。

 

プレスコッドも悪い走りではなかったが、ここまで前半放されると厳しかった。

 

〜了〜

 

 

 

ダイヤモンドリーグチューリッヒ

200m -0.2m

ライルズ19.67

グリエフ19.98

リチャーズ20.04

ブラウン20.14

キニョネス20.34

ウィルソン20.41

アダムス20.51

ミッチェル・ブレイク20.53

 

ライルズは安定感がすごいな。

ここにきても疲れを見せず、平常運転で圧勝。

 

この選手に対抗するにはやはりスピードのある選手でないとなかなか厳しいだろうな。

 

来年は19秒5台を期待したい。

 

グリエフはヨーロッパ選手権で自己新をマークして乗り込んだが大きく放された。

前半で差をつけられると厳しかったが、19秒台にとどまり、2着をキープしたのはさすが。

 

リチャーズもグリエフ同様に昨年の世界陸上メダリストとして最低限の結果は残せたシーズンだったと思う。

 

そこには一歩及ばないがブラウンも今季は最後まで安定していた。

 

 

400m

カーリー44.80

ストルゥーザー44.93

ハドソン・スミス44.95

デデウォ45.18

テベ45.41

サントス46.41

コンラディ47.37

ガーディナーDNF

 

ガーディナーが棄権したのは残念。

 

そして今季のレベルにしては記録も良くなかったが、最後まで自身の走りを貫けたカーリーがツアーチャンピオンに。

全米以外での初のメジャータイトル制覇といえるか。

 

ストゥルーザーも後方待機でよくレースを見ていた。

スミス、デデウォといった上位常連を崩して2着に入ったのは価値があるだろう。

 

 

来年はバンニーケルク、ノーマン、ブルームフィールド、マクワラらも出てくるだろうから層の厚さでいっても非常に楽しみな種目。

しかしバンニーケルクは大丈夫かな。

 

 

〜了〜

 

アジア大会2018 その2

200m +0.7m

小池20.23

楊20.23

ヤクーブ20.55

金20.59

朴20.61

飯塚20.68

アルサディ20.81

別21.07

 

上位2人は素晴らしい走りで、直線での並走は見応えがあった。

小池選手も楊も一歩も引かぬ意地が見えたが、動き自体は極力ロスを防ぎ、崩れないよう自身の走りをぶつけ合った名勝負となった。

 

ほぼ互角だと思うが、しいていうなら小池選手はより体幹が強く、その土台をもってしてピッチが上回った分だけ僅かに先へ進むことができのかもしれない。

ニュースターの誕生だろう。

そして2人共、世界の舞台でファイナルを狙ってほしい。

 

ヤクーブは序盤で上位2人に大きくリードされたこともあってか、走りも安定しなかったが、健闘した韓国勢がやや自滅する中、崩れそうになりながらもうまく動きを処理してメダル獲得。

地力があるんだな。

 

飯塚選手はキレがなかった。

ピーキングの問題なのか、とも思うが後述のマイルではなかなか好走しているので、ひょっとしたらロングとの掛け持ちがスピードに影響したということも考えられるだろうか。

 

 

400mR

日本38.16

インドネシア38.77

中国38.89

 

中国が謝を欠いたこともあって日本が圧勝。

世界の情勢を考えても37秒台、そして大会記録は狙っていたと思うが、まずは勝ててよかった。

それにしても山縣選手は強い。ほぼここで勝負が決まっただろうか。

かそくそうということもあるが、ケンブリッジ選手も100mの時よりキレのある走りだった。

 

 

1600mR

カタール3.00.56

インド3.01.85

日本3.01.94

 

今のカタールのメンバーにはどうあがいても勝てなかった。

というくらいに1、4走が強かった。

特にサンバは1人だけ別次元の走りを見せ、この段階で優勝をを決めただろう。

 

インドのメンバーも充実していたので、日本の銅メダルは妥当なところだと思うが、ここ数年の中ではベストに近い走りだったのではないか。

小池選手、飯塚選手にはタフなスケジュールだったかもしれないが。

 

 

ちなみに、男女マイルリレーが実施されるということを恥ずかしながら全く知りませんでした。

そういや、東京五輪にも採用されるんだったか。

どういうスタンスで選手を揃えるのかと、スケジュールがかだいになりそうですね。

 

 

〜了〜

 

アジア大会2018 その1

100m +0.8m

蘇9.92

オグノデ10.00

山縣10.00

ハメド10.10

楊10.17

タフティアン10.19

ゾーリ10.20

金10.26

 

想像以上にハイレベルなメダル争いとなった。

 

蘇は予選から次元の違いを見せていたが、やはり強かった。

スプリント力も抜けている上に、あれだけ正確な動きをされたらなかなか勝てないな。

表情を見ると力んでいるように見えるが、足の運びはスムーズで柔らかい。

ベストな高さに引き上げられ、ベストなタイミングで振り下ろされ、ベストな位置で地面を捉える。

その動きはリラックスされた中で行われているが、接地の一瞬は物凄いパワーを生んでいる。

ここ数年はレースごとにグレードアップしているのではないだろうか。

 

山縣選手は9秒台で銀かと思われたが惜しくも届かず銅メダル。

オグノデが僅かに上回った。

本人も言っていたように今できるベストな走りだっただろうし、過去の国際舞台の中でも最高の内容だったと思われる。

しかも今回は予選から修正を加えて決勝まで上げてきたことが素晴らしい。

 

メダルの差はオグノデに比べて僅かなポジショニングの問題だろうか。

放送カメラの位置もあるかもしれないが、いつもよりほんの少しだけ、上体、頭の位置が前に来ていたように思う。おそらく1度とかそのくらいのレベルだろうけども、身体が完璧に乗り込みきっていなかったようにも見える。

といっても走り自体が乱れたわけではなく、むしろ最後までよく動きを制御できたと思うが。

 

オグノデは勢いもあっただろうけども、ダイナミックなだけでなく、山縣選手よりも一歩一歩体重を乗せていく冷静な走りだっただろうか。

最後まで自身のストライドを殺すことなく、蘇を詰めれるところまで詰めた。

この選手がここまでくるとはおそらく誰も思っていなかっただろうけども、今回のレースを盛り上げた立役者となった。

 

ハメドとタフティアンはメダル候補とみていたが、モハメドはスタートでやや体勢を崩したのか、上下動が激しくロスを生んで崩れてしまった。

それでも10.10だから地力はある。

またタフティアンはスタートで出遅れたものの、中盤よく粘ったがそれで力を使い果たしてしまったか。

 

そしてそんな2人の間に予選で最高の走りを見せた楊が割り込む充実ぶり。

更に、謝も出場していないなかでのこの結果だからアジアも上位層はレベルが上がっている。

 

そして、メダルラインは10.00である。

3以内だけのレベルで言えば全米選手権やジャマイカ選手権で表彰台に登るくらいにハイレベル、というのは言い過ぎだが、それに近づいてきた結果だったと思う。

 

ただ、現実的に見ればこれだけ圧勝した蘇が世界のファイナルでどこまで戦えるかどうか、といったところだろう。

しかし課題はあれるけども、ファイナルを狙える最低限の基準ラインにいることを山縣選手は改めて証明したと思われる。

 

なおケンブリッジ選手は自分の走りができずに決勝に進めなかったが、大会前のランキングと今回のファイナリストを見れば、「まさかの落選」とはいえないだろう。

少なくとも、前半で抜け出せないとアジアでもラウンドを進めることは出来ないということか。

 

 

 

400m

ハロウン44.89

ヤヒヤ45.69

ハミス45.70

ラジブ45.84

ウォルシュ45.89

リトビン46.17

アバス46.41

クマラゲ46.49

 

ハロウンは圧勝ではあるがそこまでの余裕は感じなかった。

ダイヤモンドリーグを見据えての今の状態なのかもしれないが、まあこのメンバーで1秒近い大差をつければ上出来か。

 

ウォルシュ選手は目指しているところはもっと上だろうけども、徐々に国際大会での位置を上げていっている。

決勝もよく粘ったが、準決勝で着順通過ラインの2着を後半逆転して勝ち取った走りもなかなか見応えがあった。

レースの流れに乗って、その中で最大限自身の走りをするということにおいては今大会いずれのレースも成功したのではないか(そんなプランかどうかは知らないが)。

 

メダルを獲得した2人は余力の差だろうか。

ハミスはよく追い上げたが、そこまでが放され過ぎた。

対してヤヒヤは攻めてはいるが、柔軟性があり、一歩の負担が他の選手より少ないのではないか。

結果、安定したイーブンペースを貫き、2着を確保した。

 

 

〜続く〜

ダイヤモンドリーグ バーミンガム

100m -0.5m

コールマン9.94

プレスコッド9.94

ライルズ9.98

ブレイク9.99

ヒューズ10.05

シンビン10.09

トレイシー10.15

ウジャー10.19

ロジャース10.22

 

コールマンは自身の型に戻りつつあるが、まだバランスは悪いか。

それでも前半の貯金で逃げ切るパワーがあり、その基盤をもってしての勝負強さをここ数戦で証明している。

 

今期好調のプレスコッドは僅差の2位。後半の追い上げは凄まじく、より磨きがかかってきたか。

ただ、前半でもう少し射程圏には入っておきたいところ。

 

追い上げでいえばライルズも相変わらず素晴らしい。ここまで連戦で安定して走れる選手はなかなかいないだろう。現に9秒台が続いている。

 

ブレイクはなかなかこのポジョンからは抜け出せない。

全盛期のキレが取り戻すのは難しい事だと思うが、それでもこの位置に止まれているのはさすが。

 

 

私はヒューズの優勝を予想していたが、上位グループからは離された。

最後は諦めたようだが、今ひとつ勝負強いのかどうかが分かりづらい選手。

前半出られると、ペースが掴みきれないのか、メンタル面のムラがあるタイプかもしれない。

 

 

400m

カーリー45.54

ハドソン・スミス45.59

デデウォ45.62

テイラー45.78

サントス45.81

 

最後は大接戦となったが、カーリーが僅かに抜け出した。省エネな走法というか、最も丁寧な走りが余力を生んだだろうか。

 

それにしてもテイラーは凄かった。

前半から飛ばしに飛ばし、直線でトップ集団に並ばれた時には「これは潰れて脚が止まるな」と思いきや、失速を最大限に防ぎ、粘り切っての4位に入り、サントスを振り切った。

これは本職での助走がより安定するだろうな。

 

〜了〜

 

ダイヤモンドリーグ ロンドン

100m +0.1m

イカー9.90

ヒューズ9.93

シンビン9.94

ブレイク9.95

ロジャース9.98

トレイシー9.98

ヤング10.01

謝10.01

バレル10.07

 

イカーは最初から最後まで柔軟性を損なわず、完全に自分のペースでレースを運べたのではないか。

スタートした段階で勝利を確信したかのような走りだった。

 

ヒューズは途中まではいい流れだったが、終盤でやや詰まったか。

それでも好調なだけあって2位は確保。

記録も安定している。

 

離されはしたが、謝も大健闘。

ここまで粘れるのは200mが得意だからか。やはりアジア選手としては抜けている。

 

それにしてもキャメロン・バレルは父リロイに似てますね。

 

200m +0.1m

ブルームフィールド19.81

エドワード20.01

キニョネス20.13

ミッチェル・ブレイク20.21

ジェミリ20.30

マルティナ20.32

ティティ20.44

小池20.56

J・ライルズ20.95

 

ブルームフィールドは400mに続いて200mでも好記録。

マイケル・ジョンソンを鋭くした走りとでもいうのか、動きはコンパクトだが、ピッチでガンガン攻めるというよりかは可動域が広く、余裕がある中でシャープに接地している印象を受ける。

 

エドワードとキニョネスにここまでの大差をつけるのだからこの種目の方が狙えるかもしれない。

 

小池選手は直線で力尽きたがよく粘ってまずまずの記録。

今後が楽しみな内容だったが、まずはアジア大会の活躍が期待される。

 

400m

ハロウン44.07

デデウォ44.43

ジェームス44.50

テベ44.54

サンバ44.62

ハドソン・スミス44.63

アレン44.72

 

ハロウンは前戦の反省点を生かしてか、序盤からある程度の位置につけ、後半上手くまとめた。

43秒台というか、マスラヒのアジア記録を破ってほしい。

 

ジェームスは久々に元気な姿を見せた。

全盛期の力を戻せるかは分からないが、悪くない内容だっただろう。

 

そしてサンバも見事な走りを見せた。

本職の記録から考えれば驚く記録ではないかもしれないが、やはり走力が素晴らしい。

吸い付くような接地というのか、軸がぶれずに地面をしっかり捉える走りだからこそ、ハードリング安定し、ロスも少ないんだろうな。

 

〜了〜

 

 

ダイヤモンドリーグ モナコ

200m +0.9m

ライルズ19.65

グリエフ19.99

キニョネス20.03

エドワード20.15

リチャーズ20.16

ブラウン20.17

アダムス20.65

ウェッブ20.77

 

ライルズは加速が凄まじい上に、このメンバーでは前半から抜け出せるだけに完勝だった。

解説の石塚氏も言っておられたが、「点」で接地しているだけに無駄がない。

特に200mにおいてはどこを切り取っても無理をせずともスムーズに加速している印象を受けるので、全盛期のボルトやブレイクみたいなタイプでないとなかなかこの選手に勝つのは難しいかもしれない。

 

グリエフも好調を維持して19秒台に収まったが、やはりここまでライルズに先行させると厳しい。それでも流石の安定感だが。

 

キニョネスは前半大きく遅れ、インのブラウンにスタート直後から並ばれつつも、よくここまで粘れるなと思う。

トップスプリンターはこのあたりの臨機応変なレース構築力が飛び抜けている。

 

エドワードとリチャーズも上位争いからは離れたが、まずまずのポジションで、全体的にレベルの高いメンバーによるレースだった。

 

 

それにしても今大会、ミラーの48秒台とチェプコエチの世界新には驚いた。

 

ミラーは数日前の200mでも凄まじいキレ味を見せていたので、好記録を期待していたが、とうとう大台に突入した。

ペレクの記録あたりを狙って欲しいが、厳しいだろうか。

 

 

〜了〜